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■ AIはウソをつく?
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皆さんは、AIを使っていますか?
ChatGPTやGeminiなど
世間ではAIツールが多数リリースされています。
ChatGPTが優秀であると世の中で広まり始めた際に
私も例に漏れず、ChatGPTを使い始めたのです。
でも、とにかくウソが多かった。
「ハルシネーション」と呼ばれる現象で
事実に基づかない情報を、まるで真実のように
AIが生成してしまうのです。
いろいろ勉強して、AIのウソは
そもそもの学習データがAI側に不足していたり
使う側(私自身)の指示内容、つまり「プロンプト」が
下手だったり不正確だったりすると発生してしまう
ということも分かりました。
使う私にも問題があったということですね。
そうとは知らない頃の私は
ChatGPTに何回命令してもウソの回答だらけなので
「ChatGPT、絶対に信じられん!使い物にならん!」と
本気で怒っていました。
代わりにGeminiを使っても、やっぱりウソだらけ。
(プロンプトが下手だったせいでもあります)
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■ 下手なプロンプトとは
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たとえば、ChatGPTに以下のようなプロンプトで
指示を出したとします。
「◯◯市で有名なホテルの名前を5つ教えて」
これが「下手なプロンプト」です。
使い始めの頃、私はこんな指示ばかりしていました。
AIだけでなく、人間に対しての質問でも同じことですが
まず「有名」の定義が分からない。
100人に質問して何割が名前を知っているとか(知名度)
宿泊利用者数がもっとも多いとか(統計値)
楽天トラベルでの評価がもっとも高いとか(評価値)
何をもって「有名」というのか。
こういう指示だと、高い確率でAIはウソをつきます。
もうちょっと具体的な指示として
「楽天トラベルで評価の高い◯◯市の有名ホテルを5つ教えて」
としましょうか。
これでも時々、AIはウソをつきます。
実際に私は上のプロンプトに近い内容で指示したことがあります。
5つのうち3つは実在するホテルでした。
楽天トラベルでファクトチェックしたら本当に評価も高かった。
残り2つは、存在しない、それっぽいホテル名でした。
楽天トラベルに登録されていないのではなく、世の中に実在しなかった。
「実在しないよ、なぜウソをついた?」とAIを問い詰めると
「最初の3つのホテル名から、おそらく他にこのようなホテル名が
存在するのではないかと推測し、表示してしまいました。
申し訳ありません」みたいな謝罪がありました。
ふざけんなって話ですよ。
隣りに座っていたら問答無用のデコピン刑です。
「AIで時短」どころか、ウソばかりつかれてしまうと
ファクトチェックに通常の何倍も時間を取られる。
だったら手書きで書いたほうが早いや、となるでしょ。
Aiが信じられないので、しばらくAIは使わず
今まで通り手書きでブログ記事を書いていたのですが
SNSで某インフルエンサーさんが
「最近こればっかり使ってる」と投稿されていたり
ネットニュースでも「いま注目の生成AI」と紹介していたりして
実際に私も使ってみたら
「お? これいいじゃん!」
となったのが、今回紹介するAIツール「NotebookLM」です。
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■ NotebookLMのステキなところ
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NotebookLMは、Googleが提供している
生成AIサービスです。
▼NotebookLM 公式サイト
https://notebooklm.google.com/
現時点で、誰でも無料で使用できます。
有料プランもあるっぽいですが
私は無料で十分使えています。
NotebookLMを私が気に入った最大のポイントは
「情報ソースを自分で指定できる」
ということ。
たとえば、ChatGPTだと
「楽天トラベルで紹介されているホテルを」と指定しても
楽天トラベルのサイトを実際には参照していないことが
昔はあったんです。推測が好きですからね。
最近はChatGPTもネットで実際に検索して
情報を取ってくる精度は向上しました。
完全にウソ情報じゃねえかよ!というのは減ってます。
それでもプロンプトの質によってはウソをつく。
一方、NotebookLMの場合は
「このページの情報を参考にしてください」
というページのURLを自分で指定して
AIに記憶させるんです。
そして記憶させた(URLから取ってきた)情報データをもとに
様々な文章を生成してくれます。
つまり、指定したページがウソをついていない限り
生成される文章はウソをつきようがない。
ウソで毎回イライラさせられていた身としては
「ウソをつきようがない」というのがとても快適です。
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■ NotebookLMで指定できる情報ソース
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NotebookLMでは、以下の文章を
「ノートブック」として情報ソースに指定できます。
◆ウェブサイトのURL
◆Googleドキュメント
◆Googleスライド
◆YouTube動画
◆PDFファイル
◆テキストファイル
使い方としては
めちゃくちゃ長いPDFファイルを指定して
「400文字程度に要約して」とか。
YouTube動画のURLを指定して
内容を要約してもらうこともできるし。
何十ページもある資料を指定して
Q&A形式の文章を作らせたり。
この情報はどこの資料から取ってきた? というのも
文章内で明示されるので、ファクトチェックもラクチンです。
たとえば、年末にNHKで放送される
紅白歌合戦ってありますよね。
この紅白歌合戦に出演した歌手・アーティストで
直近4年にすべて出場している人たちって
どのくらいいるんだろう、というのを知りたくなったとします。
実際に私も調べてみました。
まずウィキペディアに
2021年から2024年までの出演者情報が掲載されているので
4年分のウィキペディアのURLをNotebookLMに登録します。
ウィキペディア自体、1ページがけっこう長い文章なので
登録するのにそこそこ時間はかかります。
4年分のウィキペディアを登録完了するまで
全部で2分くらいでした。
登録が完了したら、NotebookLMに次のようなプロンプトを与えます。
「2021年から2024年までの全出演者のうち
2回以上出演している歌手・グループの名前を表示してください。
表示順は降順で、出演回数を名前の横に表示してください」
これだけです。
実行ボタンを押すと、1分未満ですべての回答が表示されます。
一部の出演者をファクトチェックしてみましたが
間違っていませんでした。
唐突ですが、うちの娘、K-POP女性グループの
「LE SSERAFIM(ル・セラフィム)」が大好きなんです。
娘に「ルセラって紅白に何回くらい出てるかな」と質問したら
「2年連続くらいかな。去年の大晦日は出てたよね」と回答。
NotebookLMに調べさせたら、2022年に初出場で
2024年まで3回連続の出場でした。
それを娘に伝えると「そうだっけ!スゴいね!」と喜んでました。
誰が何回出場したか、イチから全部調べるとめちゃくちゃ大変ですよね。
ものすごく時間がかかってしまいます。
NotebookLMであれば、データを登録して指示すれば
あとはAIがすべてやってくれます。数分で終わる。
しかもデータさえ正確なら、AIはウソをつかない。
さらに、収集した情報をもとにブログ記事を書きたい場合に
NotebookLM の生成文章ではちょっと不満だとするでしょ。
そんなときは、ChatGPTなど他のAIツールに
NotebookLMの文章を渡せばいいんです。
NotebookLMが生成した文章データをまるまるコピーし
ChatGPTなど普段お使いの生成AIにまるまる貼り付け。
ご自身の記事執筆用のテンプレートなり
「こういう順番で、こんな風に書いて欲しい」という手順があれば
それをAIに指示すれば、そのまんまAIが
文章をお好みどおりにリライトしてくれます。
たとえば先ほど例で示した
「紅白歌合戦の出場アーティストを回数順にまとめた一覧表」を
ブログ記事にしたいのであれば
NotebookLMだと、単純に文字の一覧で表示しますが
ChatGPTに指示すればテーブル(表)に加工してくれます。
私はこの「一覧をテーブル形式に加工」や
「一覧をリスト形式に加工」という方法を
よく使っています。
こんな感じで、NotebookLMとChatGPTの
二刀流で記事を書くと、お好みの文章スタイルが
ウソをつかれることもなくジャンジャンと生成できます。
また、一度作成したノートブックは保存されますので
あとからURLやテキストなどの情報を追加して
最新情報に文章を更新したりもできます。
無料プランだとノートブック保存数の上限は「100」。
有料プランだと「500」まで保存できます。
100もあれば十分だと思います。
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■ あとがき
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NotebookLMには、生成した文章を男女2名の声で
ラジオ番組のように読み上げてくれるという
面白い機能も用意されています。
生成文章をそのまんま読み上げるのではなく
本当にラジオ番組のように
「今日はですね、紅白歌合戦の出場歌手について
何回出場したかのデータを集めてみました」
「わー、それ知りたかったんですよー」
みたいに喋ってくれます。なかなか面白いです。
ブログ記事にする場合、このラジオ番組もどきは
何の役にも立たないのですが
たとえば長文資料を要約してくれた場合は
要約内容を音声で確認できますから、これも便利です。
PCやMacだけでなく、スマホのアプリもありますので
データを連係させれば外出先でも要約文章を読んだり
音声として再生しながら聴くこともできます。
いろんな使い方で便利になりますので
NotebookLMも活用してみるといいですよ!